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内視鏡検査の流れとは?検査でわかる病気なども検査ごとに解説します!

内視鏡検査 流れ

皆さんは内視鏡検査について、どのようなイメージを持っていますか? 内視鏡検査は病気の早期発見に役立ちますが、検査に対して痛みなどの不安を持たれる方も少なくないでしょう。

内視鏡検査のイメージを改善するために、検査時の痛みや苦痛を軽減するための技術開発や、経鼻内視鏡など新しい検査方法の導入の取り組みがされています。
本記事では内視鏡検査の詳しい流れや検査で判明する病気について、以下の点を中心にご紹介します。

  • 上部消化管内視鏡検査の流れやわかる病気について
  • 大腸内視鏡検査の流れや特徴について
  • 小腸内視鏡検査の流れや費用について

内視鏡検査の流れについて理解するためにもご参考いただけますと幸いです。 ぜひ最後までお読みください。

上部消化管内視鏡検査の流れや、わかる病気について

上部消化管内視鏡検査の流れや、わかる病気について

上部消化管内視鏡検査の流れを教えてください
上部消化管内視鏡検査の流れは、以下のとおりです。
  1. 検査前は、飲食の制限があります。通常は前日の夕食後から検査終了まで絶食となります。夕食は軽めにとり、早めの就寝を心掛けましょう。水などの水分摂取は構いません。 また、安全を期すために、採血など事前検査が必要な場合もあります。
  2. 来院後に受付と問診票の記入を行います。
  3. 検査室に入る前に、口の中または鼻の中の麻酔を施します。必要に応じて静脈鎮静法を用いる場合もあります。
  4. 内視鏡は口または鼻から挿入され、食道、胃、十二指腸の観察を行います。 検査時間は数分から数十分程度です。
  5. 検査後は少し休息をとり、結果の説明を受けます。
上部消化管内視鏡検査でわかる病気は何ですか?
上部消化管内視鏡検査では、食道、胃、十二指腸の疾患を発見できます。これには、胃炎、胃潰瘍、食道炎、食道がん、胃がん、十二指腸潰瘍などが含まれます。
また、ポリープの検出やヘリコバクター・ピロリ菌の感染状態の確認もできます。 上部消化管内視鏡検査により、早期のがんや前がん状態の発見につながり、治療計画の立案に役立ちます。
経口挿入の上部消化管内視鏡検査と、経鼻挿入の上部消化管内視鏡検査の違いは何ですか?
「経口挿入」の上部消化管内視鏡検査は、口から内視鏡を挿入し、胃や十二指腸を観察します。この検査は、咽頭反射や不快感を感じやすい傾向にあります。
「経鼻挿入」は鼻から細い内視鏡を挿入するため、咽頭反射は少ないため、不快感が軽減される可能性がありますが、鼻腔の狭い方には適さないことがあります。
経口カメラの方が拡大機能や画質がよいため検査精度は高いとされますが、経鼻と比べると挿入時のつらさや合併症の可能性が高いことがあります。そのため、医師と相談して決めることが大切です。
上部消化管内視鏡検査の費用の相場を教えてください
上部消化管内視鏡検査の費用は健康保険適用の場合と自費診療の場合で異なります。
健康保険が適用される場合、患者さんの自己負担は3割で、約3,000円~5,000円程度が相場です。 自費診療の場合は、1~3万円程度が相場とされています。
ただし、検査内容やクリニックによって費用は異なるため、事前の確認が重要です。

大腸内視鏡検査の流れや特徴について

大腸内視鏡検査の流れや特徴について

大腸内視鏡検査の流れを教えてください
大腸内視鏡検査の流れは、検査前日に食事制限と下剤による大腸の清掃を行い、検査当日はクリニックで内視鏡を大腸に挿入し、大腸全体を詳細に観察します。
不快感を軽減するために、鎮痛剤や鎮静剤を使用することもあります。
検査は約20~30分で完了し、ポリープの発見や切除もこの際に行われます。
大腸カプセル内視鏡検査の流れや特徴を教えてください
大腸カプセル内視鏡検査は、飲み込むタイプの小さなカプセル型カメラを用いて大腸内を撮影する検査です。 カプセル型カメラは自然に体内を通過しながら、大腸の画像を無線で外部の受信器に送信します。
大腸カプセル内視鏡検査の特徴は、痛みを感じにくい点と、日常生活に支障がない点です。ですが、検査前には通常の内視鏡検査と同様に大腸を清掃する必要があります。
大腸を清掃する理由は、大腸内に便が残っているとカプセルのカメラが便に覆われてしまい、観察しにくくなってしまうためです。
具体的には、検査前日の夕食から、検査当日の午前中まで、下剤を服用して大腸内の便を排泄します。 下剤の種類や服用方法は医療機関によって異なりますが、一般的には2リットル程度の水を飲みながら、数時間かけて下剤を服用します。
下剤を服用すると、腹痛や吐き気などの副作用が現れることがあります。これらの症状は通常、数時間程度で治まりますが、ひどい場合は医療機関に相談しましょう。
大腸洗浄が十分に行われていないと、検査が中止になることもあるため、医師や看護師の指示に従い、しっかりと準備しましょう。
大腸内視鏡検査でわかる病気は何ですか?
大腸内視鏡検査では、大腸ポリープ、大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病などの病気を発見できます。
大腸ポリープは、腸の内壁から突出する小さな塊です。良性のものが多いですが、放置するとがんに発展することもあります。
大腸がんは、大腸の内壁の細胞が悪性化した状態を指します。早期発見と治療が重要です。潰瘍性大腸炎は、大腸の内壁に慢性的な炎症と潰瘍が生じる病気です。原因は不明ですが、自己免疫反応が関与していると考えられています。
クローン病は、消化管のどの部分にも炎症を引き起こす可能性がある慢性疾患です。全層性の炎症が特徴で、症状は部位によって異なります。
大腸内視鏡検査により、早期のがんや前がん状態を含む異常を詳細に観察し、必要に応じて組織のサンプルを採取できます。これは、大腸の健康状態を正確に評価するために重要な手段となります。

小腸内視鏡検査の流れや費用について

小腸内視鏡検査の流れや費用について

小腸内視鏡検査の流れを教えてください
小腸内視鏡検査の流れには、患者さんがカプセル型内視鏡を飲み込み、小腸全体の画像を取得する方法や、従来型の内視鏡を使用して直接小腸を観察する方法があります。 どちらの方法も、小腸の疾患や異常を診断するために行われます。
カプセル型は非侵襲的で、患者さんの負担が少ない一方、従来型の内視鏡検査はより詳細な観察が可能とされています。
検査前には準備として食事制限が必要な場合があります。 食事制限をする目的は、内視鏡がスムーズに挿入できるようにするようにしたり、検査後の穿孔などのリスクを減らしたりするためです。しかし、糖尿病などで食事制限が難しい場合は、医師への相談をおすすめします。
また、小児の場合は、年齢や体重を考慮し、食事制限の内容が大人とは異なります。
小腸内視鏡検査でわかる病気は何ですか?
小腸内視鏡検査では、クローン病や潰瘍性腸炎などの炎症性腸疾患、小腸のポリープやがん、さらには小腸出血の原因を探れます。
また、「セリアック病」のような特定の食物に対する不耐性や、小腸の狭窄・閉塞などの構造的問題の診断にも利用されます。
小腸内視鏡検査は、小腸の隅々まで詳細に調べられるため、適切な治療法の選択に役立ちます。
小腸内視鏡検査の費用の相場を教えてください
小腸内視鏡検査の費用は、検査方法や医療機関によって異なります。
  • 経鼻小腸内視鏡検査:約3~5万円
  • 小腸カプセル内視鏡検査:約2~3万円
  • ダブルバルーン内視鏡検査:約5~8万円

が相場です。
人間ドックなどで検査する場合は、自費診療となるため、この相場よりも高くなります。

編集部まとめ

編集部まとめ

ここまで内視鏡検査の流れについてお伝えしてきました。
内視鏡検査の流れについて、要点をまとめると以下の通りです。

  • 内視鏡検査は、医師による問診と診察を行い、内視鏡で消化管を観察する。必要に応じて組織検査やポリープ切除を行った後、回復室で休息を取る
  • 「経口挿入」の上部消化管内視鏡検査は口から内視鏡を挿入、「経鼻挿入」は鼻から細い内視鏡を挿入する。双方の精度に差は無いとされる
  • 内視鏡検査の費用の相場は、検査内容やクリニックによって異なるため、事前にクリニックへ確認する。また、人間ドッグなど自費診療の場合は相場よりも金額は高くなる

内視鏡検査の流れを知ることで、検査への不安が軽減されますと幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事の監修歯科医師
眞鍋 憲正医師(UT Austin)

眞鍋 憲正医師(UT Austin)

信州大学医学部卒業 / 信州大学大学院疾患予防医科学専攻スポーツ医科学講座 博士課程修了 / UT Southwestern Medical Center, Internal Medicine, Visiting Senior Scholar / Institute for Exercise and Environmental Medicine, Visiting Senior Scholar / UT Austin, Faculty of Education and Kinesiology, Cardiovascular aging research lab, Visiting Scholar

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